パニック症状が自然と消えていくようにするには? [メンタル日記]
パニック障害になりやすい人というのは、自分が辛い状況に
あるにも関わらず、家族や友人、会社の人などいつも周りに
気を配って、細かい気配りができるような人や
人に迷惑かけまい、人の期待にこたえようとして
いろんなことを自分自身でなんとかしようとがんばるような
人格的に素晴らしい方が本当に多いのです。
なぜこんないい人が、パニック障害やパニック症候群に
なりやすいのでしょうか?
パニック障害患者の家族・周囲の対応 [家族・周囲の対応]
担当医師との信頼関係は重要 [メンタル日記]
パニック障害治療のポイントは、何をおいても
早期の治療を受けることです。
パニック障害は、早期に診断・治療を受ければ治りやすい病気なのですが、
精神の病気と気が付かずに、適切な治療が行われないまま重症化、
難治化するケースもみられます。
できるだけ早く、専門医の診察を受けることが大切です。
薬物療法と心理療法が有用
パニック障害の治療は、薬物療法と心理療法で行われます。
発症当初は検査と鑑別診断に重点を置き、診断が確定すれば、
ただちにパニック発作の消失を目指して薬物療法が行われます。
抗うつ薬を中心にして治療を行いますが、予期不安などを和らげるためと
効果発現が早い点から抗不安薬も併用します。
なお、パニック発作が消失すれば、抗不安薬は減量・中止し、
抗うつ薬の単独治療に切り換えます。
薬物治療には支持療法などの心理療法を併用し、
広場恐怖が続くようであればエキスポージャー療法などの
訓練療法(認知行動療法の一種)を行い、薬物療法から心理療法への
ウエイトを高めていきます。
パニック障害は、勝手に自己判断できる病気ではありませんので、
専門医の診察を受けて、最適な治療を始めることが何よりも
重要です。
また、心療内科やメンタルクリニックの医師との信頼関係が、
パニック障害を克服する上では重要なファクターになるので、
自分に合う医師を選ぶことも必要です。
⇒精神科や心療内科医師との相性が悪い場合
パニック障害治療(投薬治療)のポイント [投薬治療]
パニック障害克服のポイントは、『パニック発作』を予防したり
抑えたり再発を防止することになります。
ですから、パニック障害治療薬として主に使用されるパキシルなど
『抗うつ薬』と『抗不安薬』のいづれか又は両薬剤を使用します。
新しい抗うつ薬として、1999年から2000年にかけて、
セロトニンの再取り込みだけを阻害する第三世代の抗うつ薬
といわれる【選択的セロトニン再取り込み阻害薬・SSRI】
が登場したことで、パニック発作に対して効果が認められて
いるものがあります。
その後、新しいタイプの第四世代抗うつ薬と呼ばれる
【セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(SNRI)】
が、2000年に発売されました。
このSNRIは、セロトニンとノルアドレナリンの両方の
再取り込みを阻害し、副作用も少ないといわれており、
今後パニック障害治療に大いに期待されています。
パニック障害において、今までの治療に使用されていた薬は、
【三環系抗うつ薬】と呼ばれ、抗うつ薬の中で最初につくられた
第一世代の薬をさします。
神経伝達物質のセロトニンをノルアドレナリンの再取り込みを
阻害する作用による治療効果がありますが、便秘が起こったり
尿がでにくくなるような抗コリン作用などの副作用が強いのが
難点でした。
このような理由から、1980年以降には、これらの副作用を
緩和した第二世代に抗うつ薬が登場しています。
主な抗不安薬・抗うつ剤には次のようなものがあります。
予期不安・広場恐怖に有効な認知行動治療 [メンタル日記]
パニック障害の治療で大切なことは、
パニック発作を怖がらないようにすることです。
いつ発作が起こるのではないかと心配しすぎたり、
発作が起こった時に慌てたりすると状態は悪くなって
しまいますから、まず落ち着くことが大切です。
とはいっても、それができないからパニック障害は
病気なわけですが、心(心理的)な要素というのは
パニック障害患者にとってとても意味があります。
例えばパニック障害の治療において、認知行動治療や
支持治療などの心理療法は大変有効だといわれています。
認知行動治療は、認知治療と行動治療を組み合わせた
心理療法で、患者さんが避けている場所に出向いたり、
避けている状況を試したりして少しずつ成功体験を
積み重ねていくもので(エキスポージャー療法)
医師の指導の下行います。
【認知行動治療の利点】
1,治療期間が比較的短時間である
2,治療率が高い
3,再発率が他の治療法に比べて低い
4,病気がよく理解でき、治療への積極的な取り組みが生まれる
認知行動療法の目的は、患者さんをとりまく生活状況と
身体感覚がパニック発作とどのように関連しているかを学び、
発作をセルフ・コントロールすることができるようにすることです。
認知行動治療は有効性が証明されていますが、わが国での普及は
まだ十分とは言えず、今後の普及が望まれている治療法です。
⇒認知行動療法とは?
パニック障害とうつについて [うつ(うつ病)について]
パニック障害患者がうつになることがあるというお話は
このブログでもさせていただきました。
⇒うつ病(二次的うつ)について
パニック障害を患う方が、うつ病を併発するという場合ですが、
特徴的なのは、常に気持ちが沈んでしまい、くよくよして
落ち込んだ状態が続くことです。
パニック障害だけでもイヤなのに、うつ病まで併発するのは
とても辛いものがあります。
本人は勿論ですが、家族をはじめまわりの人もどう対応して
いいのかわからなくなるでしょう。
パニック障害とうつは、表裏一体と言われているように、
投薬治療においてもパニック障害に抗うつ剤が使われる
ことでもおわかりいただけると思います。
病気の順番は、パニック障害からうつ病へという場合が多い
のですが、稀にうつ病を先に発症してパニック障害を発症する
と言う場合もあるそうです。
パニック障害からどうして「うつ病」になってしまうのか
ということですが、パニック障害の代表的な症状のひとつに
「パニック発作」がありますね。
パニック発作を一度おこして、その後パニック発作の回数が
増えてくると、次に起きる発作に対して不安になります。
これが予期不安といわれる症状です。
⇒パニック障害の予期不安・不安発作
またあの苦しい発作が起きるのではないだろうか?
という意識が常に頭から離れなくなり、発作を起こした場所や
乗り物などに対して強烈な恐怖を感じるようになり「広場恐怖」
を引き起こします。
⇒パニック障害の広場恐怖
そして、広場恐怖がひどくなるにつれ、外出をすることが
できなくなり、仕事や学校へも行けなくなります。
こうなると通常の社会生活ができませんので、いわゆる
「引きこもり」の状態になります。
この「引きこもり」から抑うつ状態がひどくなり、どんどん
自信を失って本当の「うつ病」を発症することになります。
このように、いったんうつの症状が出てしまうと、患者さん本人が
辛いばかりか、治療にも時間が長くかかってしまいます。
ですからうつ症状が出る前に、なるべく早くパニック障害の治療を
始める必要があるのです。
⇒うつを改善・克服【うつ病の治療法】